設計は「調べる力」が問われる仕事。
答えに辿り着いたときは
宝を探し当てたような気持ちになる。

設計エンジニア(機械)

生産統括本部 STD生産BL STD設計部 
機械設計3課
2014年入社

競争優位性を重視する
お客さまのための特注品を設計。

私が機械設計を担当しているのは、汎用小型プレス機の特殊仕様モデル。標準モデルのプレス成形速度を数倍に引き上げるなど、お客さまのニーズに応じてオプションに属さない機能を搭載した特注品です。価格は高くなりますが、自動車業界を中心に、競争優位性を重視するお客さまからのオーダーが増えています。
業務は、設計図面の作成、営業担当および製造部門からの問い合わせ対応、後輩の指導が中心です。短納期で複数の案件を並行して進めることも多いので、設計段階ではスピードと正確性、厳格なタスク管理が求められます。営業担当からの問い合わせは、対応可否の確認から図面作成の進捗状況、納期に関する内容まで多岐にわたります。営業はお客さまと当社をつなぐ窓口なので相談を受ける回数も多くなりますね。製造部門からの問い合わせは、組み立て作業に際しての確認や設計図面の改善要望などが中心です。当社は本社の敷地内に工場があり、設計部門との距離も近いので、何かあったときはすぐに現場へ行きます。
また、私の所属するグループには後輩もおり、メンバー全員でサポートしています。若手や新人が誰に対しても遠慮なく相談できる職場環境は、私の入社当時から変わっていません。

100年の歴史が詰まったライブラリから
お客さまのニーズに応える方法を探す。

仕事のおもしろさを感じるのは、探していた答えが見つかったときです。プレス機の素材や耐久性などについてお客さまから今までにないオーダーを受けると、私は真っ先に設立から今日までの設計開発の実績を調べます。しかし、これは簡単な作業ではありません。プレス機の歴史は古く、100年を超える歴史を刻んできたアイダエンジニアリングには膨大な量の図面や参考資料が残されているからです。
そこで問われるのが「調べる力」です。皆さんもモバイル端末やPCで調べ物をするときにキーワード検索をすると思いますが、アイダエンジニアリングのライブラリで過去の図面を調べるときも同様です。品番や製品名、年代が不明のプレス機の設計図面に辿り着くには、複数のキーワードを組み合わせて検索する必要があるのです。オンライン化されているとはいえ、インターネットのように情報が整理されているわけではないので、限られた時間のなかで目当ての図面を見つけるのは容易ではありません。だからこそ、答えに辿り着いたときは宝ものを探し当てたような気持ちになりますね。社内のライブラリ以外のリサーチツールは、大学時代の教科書です。行き詰まったときに読み返すと気づきがあるので今も大切に使っています。

意図が伝わらない図面は
ただの自己満足に過ぎない。

入社10年目を迎えた今、設計エンジニアとして強く意識しているのは「いかにして伝えるか」。目的は、いかなる状況においてもお客さまに満足頂ける製品を提供することです。
機械を製作するための情報を伝達する手段が設計図面です。製品に対する私の想いは、すべてここに詰まっています。しかし、その意図を誰もが正しく理解できるわけではありません。組み立て式家具のような手順書はないからです。過去の図面には添付されていることもありますが、予算と時間に制限がある汎用機に手順書を付けるのは不可能です。だからといって「見ればわかる」という考えは通用しません。多様化するお客さまのニーズに対応するために新たな素材や構造を研究している当社において、意図が伝わらない図面はただの自己満足に過ぎないのです。
そこで必要になるのがコミュニケーション。理解の溝を埋めるための、言葉と文章と図解によるやりとりです。何度も繰り返している時間はないので、相手の経験や理解度を考慮して最も効率的な方法を考えます。たとえば組み立て作業に入る直前に担当者を集めてミーティングをおこなうのもそのひとつ。各部門との調整が必要になりますが、お客さまが求めておられる品質は、設計意図の相互理解なくしてあり得ません。真の達成感を得るためにも絶対に必要なことだと思っています。

ONE DAY SCHEDULE
1日のスケジュール
  • 8:00
    始業

    子どもの登園時間に合わせて朝の支度をするため、時差出勤制度を活用(定時は8:30)。通勤時間は車で15分。

  • 9:30
    ミーティング

    製造、品質管理部門とのWeb会議。設計中のプレス機のデザインレビューなどをおこなう。

  • 11:00
    図面作成

    ミーティングの内容を反映して設計図面の作成・変更を進める。2D・3DのCADシステムを併用。

  • 11:45
    昼食

    1時間休憩。社員食堂を利用する。

  • 12:45
    デスクワーク

    自身の担当機の設計を進めながら、設計方針の確認や検図、進行管理などのポイントを後輩にアドバイス。

  • 14:00
    工場

    設計したプレス機の組み立て状況を工場で確認。図面についての説明や改善の要望にも対応する。

  • 16:00
    デスクワーク

    営業担当からのQCD(品質・コスト・納期)に関する問い合わせに対応。設計の見直しを検討することもある。

  • 17:00
    終業

    寄り道せずに帰宅して家族と過ごす。

オフの過ごし方

独身時代は社会人チームで野球を続けていましたが、現在の週末は家族と自宅で過ごすことが多いですね。妻の友人家族と公園などに出かけることもあります。まとまった休みには私の実家や妻の実家、祖母が暮らす街へ出かけて子どもを可愛がってもらっています。

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